2016年4月10日日曜日

あっぱれ


昨日、祖母が上京してきました。


どうしても母の顔が見たいと、朝6時の電車に乗ってきたそうです。



再会したのは20年振り位でしょうか。

自分の事はその当時の印象のままだったようで、

始め誰だから解らなかったらしく、驚きっぷりが凄かったです。

そりゃ歳月が経ってますから、こちらもオッサンになったって事です。



肝心の祖母ですが、もう奇跡としか思えない程元気でした。

足腰丈夫で杖なしで普通の成人女性と同じ速度で歩きます。

言動はせっかちな程、チャキチャ。


70歳の時に、近所に空き巣に入った54歳を走って捕まえたという、

すごいエピソードを持ってる人です。ですから、痴呆なんて縁遠く、

20年前に、祖母と一緒に、調子に乗ってビール飲みまくり、

周囲にヒンシュクを買ったことや、30年以上前の帰省時のエピソードなど、

しっかり覚えました。



そして、何より、お調子者。もう自分にそっくりなんです。笑



そんな祖母も、なんと91歳!


本当なら一緒に酒でも飲んで、騒ぎたかったのですが、

残念ですが、今回は事情が事情だけに、お預けとなりました。



そして、思い出話に花を咲かせたところで、

母の病床へ向かうことになりました。



病室の前で、気が動転しないよう、

簡単な状況を再度説明しておき、いざ母のベッドへ。



あーっ



一瞬ため息が漏れました。


やはり、そうでしょう。そりゃ好ましい状態ではないので、

ため息位は出てしまうもの。ですが、そのあと、やさしい声で母を呼んだり、

母の肌艶の良さや、髪の毛の白髪など、ごく普通に印象を語りだしたのです。



結局、祖母のいる間は、母は寝ている状態で、反応がなかったので、

残念だったようですが、帰り際に放った言葉、



寝てたけど、顔が見れて良かった。

今度、元気になったら、また声でも聴きたいな。




この言葉にすべて救われたような気がしました。



そうです、私の祖母はスーパーばあちゃんです。

伊達に91歳まで生きてません。一般論で、あれこれ気をもんだ自分が、

何とも恥ずかしくなってしまいました。



辛い気持ちもあったでしょう。

でも、そんな様子は何一つ見せる事なく、本当にただ会いたかった。

様子が見たかった。そう思える完璧な対応でした。


この場を借りて、謝りたいと思います。

ばあちゃん、ごめんなさい。





そして、母の容態ですが、とうとう目を開いたのです。

反射的に目を開ける事はあったのですが、あくまでも何かの反動で開いただけ。

しかし、昨日は、何もない状態で目を開き、瞬きまでしていた状態が長く続いたのです。



恐らく、まだ何も見えてないか、見えていても何か認識は出来てない状態でしょう。

それでも、少しづつは良くなっていて欲しい。今日は少し希望が持てるような気がしました。





そうです、母はスーパーばあちゃんの娘です。

そりゃ、ちょっとやそっとじゃ、負けないはず。

絶望の淵から這い上がろうとする母のパワーと、

祖母のポジティブなエナジーに今日はあっぱれな1日でした。
 


あなたの息子、そして孫で本当に良かったよ。




誤字はお愛嬌って事で。




















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