2016年5月4日水曜日

終焉


今朝7時過ぎ、ついに携帯に着信がありました。


表示されてる名称は母が入院する病院です。





「呼吸が乱れていて、体調が良くないので、すぐ病院に来てください。」





とうとう、その時が来たようです。




朝食中の父に、その旨を伝え、タクシーを呼んで病院に向かいました。



抜けるような青い空と白い雲。なのに、強風が吹く荒れ模様。


その影響なのか、電車も遅延してるようで、なかなか踏切が開こうとしません。




車内の会話を聞いていた運転手が、機転をきかせて、


どうにか迂回路を見つけて線路を渡り、病院に到着しましたが、


いつもの倍の時間がかかってしまいました。




病室に着くと、母は酸素マスクを付け、


口を開けてわずかな力で、一生懸命呼吸してました。




何度も何度も呼びかけ、何度も何度もありがとうと言い、


何度も何度も、あんたの子供で良かったと言いながら、ひたすら母の手を取ってました。





途中何度も心電図のアラームが鳴り、表示がゼロになっては吹き返したり、


そんな状況を数回繰り返しながら、到着から2時間後。


母は息を引き取りました。





ただでさえ半身麻痺で、いろいろな事を諦めてきたというのに、


入院して1か月。さらに追い打ちをかけるような病状で、



見る事も、話す事も、体を動かす事も出来ず、ここまで生きてきた母。


足にも血栓が飛び、壊疽までしていたのに、本当に良く頑張ってくれたと思います。


きっと、自分達が母の旅立ちの準備が出来るよう、


苦痛にひたすら耐え続けていたんではないか。そんな気がしてなりません。








今日、全てが終わることになりました。


今は悲しみや絶望、喪失感もありますが、それより自分で納得できるまでやり切った感と、


もう母が苦しまなくていい事、病院からの呼び出しがなくなる事に、


なぜか、安堵する気持ちで、案外落ち着いてます。


不思議なのは、母の肉体は無くても、母に包まれてるような感じがするのです。




子供の歌のように、おかあさんっていい匂い。。。そんな気分です。



ほんと何もかも段取りが完璧な母でした。





もう一度だけ言います。


俺、アンタの息子で良かったよ。1人の人間として、母として、


あなたを誇りに思うし、小さな幸せを沢山くれてありがとう。


もう苦しまなくていいんだからね。ゆっくり休むんだよ。


俺の事は、いつも見守っていてな。




ありがとう。


だけど、やっぱ寂しいね。





母の日までは無理だったけど、お祝いはするよ。


















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