私の記憶では、
母が元気な時から郵便局員を名乗る訪問者は唯一配達員だけ。
しかも、制度改正で母の年金に手続きが必要と言ってきている。
どうも疑いの余地がありそうだ。詐欺なんて、ありとあらゆる手段を使うものだし、
万全の体制で居る事に越した事はない。
でも、その男は門のインターホンまで来ている。
インターホン越しに応対するのがセキュリティー上安全ではあるものの、
金銭絡みの案件であるため、そういう訳にもいかない。
とりあえずは玄関口まで来てもらい、相手の容姿や持ち物等で、
本当に局員なのか判断する必要があった。
私は、少だけ緊張しつつ、その男をとりあえず玄関先まで来るよう指示をした。
玄関の扉を開けると...、
そこには40代後半、制服らしい服装の男性が立っていた。
そして、営業スマイルで挨拶をしてきた。
○○郵便局から参りました。Kと申します
本日はお母様の年金のお手続きについて法改正が...
詐欺は案外人当たりがいい。と聞いた事がある。
こういうのが案外怪しい場合もある。
いかん。IDを見せたものの、すぐ元に戻されてしまい、
名前、所属、顔写真等の確認が出来なかった。
少しうろたえてしまった。
これじゃ、こちらが身構えてるのば、バレバレである。
ならば、さりげなく流れを彼に任せて、不審な点があった際指摘する事としよう。
私は特に笑顔を作ることもなく、彼の口から出てくる、
一言、ひとことに神経を集中させた。
あの、息子様でいらっしゃいますか?
お母様はご在宅でしょうか?
来た来た。脳梗塞で判断力が鈍った母を食い物にする気だな。
そう思いながら、母を玄関先まで呼んだ。
その男はあれこれ説明していたが、
終始、母は「はい、はい」と返事をしていたものの、
これが、全く理解出来てなく、何時もの「理解してるふり」状態。
実際には、年金の件しか理解出来て居なかった。
その上、この男は、書類にサインを頂きたいと言っている。
こうなると、もう玄関先で立ち話は無理である。
渋々、リビングへ通す事になってしまったのだ。
私は、どんな書面なのか、何について記載があるのか、
今度はそちらに集中することになった。
一通り説明をした後、母が書面に記入していた。
住所
名前
電話番号
ここまで書けば、もう個人情報は筒抜けである。
どんな対策を取るか、どうすべきか、考えを巡らせていると、
では、息子さんのお名前を此方に記入してください。
え?私の名前を母が記入?一体どうなってんだ?
そう思っていると、その男は私の方を見て、こう言った。
あのぉ、私本当に郵便局から来たものです。
制度改正で、お母様の年金に指定代理人として、
息子さんのお名前を登録しておく事で、
万一、お母様に何かあった際、
代理に息子さんが手続き出来るための届け出です。
この届けがないと、ご本人しか手続き不能になり...
本当に郵便局の営業担当の方だったようです。
もう恥ずかしいったら、ありゃしない。
挙動不審だったのは、彼ではなく、私の方だったんですね。笑
詐欺を疑うのもいいけど、程々にですね。
少し反省します。
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